何か気配を感じて外に眼をやると、見慣れない人が家の前を徒歩で通り過ぎた。
ご近所さんなら作業着姿かTシャツ姿だが、
街を歩くようなシャツ姿の男性。
スマホを見ながら集落の奥に向かって歩いて行ったが、
ほどなくして引き返してきた。
どこへ行くんだろう? もう18時を過ぎている。
厚田の市街地へ行くにも地域バスの最終便がもうすぐだ。
いやまてよ、札幌へ帰ろうとしているなら、
札幌への路線バス自体も最終がそろそろじゃないのか?
陽が落ちるのも早くなっている。このままウロウロして日没を迎えたら、
真っ暗になっちゃう場所だって知っているのだろうか。
だんだん心配になってきた。
ダーリンに、「ねぇ、あの人困ってるんじゃない?」と相談する。
あ、道道に向かって歩いていたのに、また戻ってきている。
ちょっと声をかけてみようか。
困っているなら厚田まででも送ってあげればいいし。
車を出して、「こんにちは~」「何か困ってます?」と声をかけた。
「あ、いや、この近所に行くので大丈夫です、もう近くなんで」
近くったって、すでにこの地点から一番近い家(わたしたちのおうち)でも100mほど、
その隣は300m先ですけど?
遠慮するなら無理強いはすまい。おうちに戻ろう。
家に戻ってご飯にした。今日はダーリンがスープカレーを作ってくれたんだ~。
「誰か迎えに来るのかねぇ」なんて話しながらご飯を食べ、
食後にサンルームに行ったら、まださっきの時点辺りに居てスマホをみていた。
こっちを見たので慌てて隠れるように部屋に戻った。
その後、うちから見えない死角から迎えが来たのかはわからないが、
いつの間にか居なくなっていた。
誰かが迎えに来てくれたなら問題はないよね、大丈夫だよね?
心配しているうちに、ふと気が付いた。
あの彷徨う人からすると、地元の人にじろじろ見られて監視されている気分だったろうか。
おせっかいだったかなぁ。
でも、ほんの少し、地元の人の気持ちがわかる気もした。
明らかに地元民じゃない見知らぬ人、しかも困っているかもしれない人、
ほっておけないよね。
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真冬に車でウチの裏手の方に行ったり戻ってきたりしてる人がいて気にしてたら、そのうちフッといなくなっちゃってさ、心配になって裏に行ってみたら雪山に突っ込んでやがんの。スコップ持ってって掘り出して助けたさ。
あと、ウチの裏のパークゴルフ場の近くでフキ採ってる札幌ナンバーの夫婦もんがいたから、「あれぇ、そこは毎年役場の人が除草剤撒いてるんだよ~」って教えてやったりさぁ。
地元のジジイはおせっかいなのさ(*´罒‘*)
そうだよね~、気になっちゃうよね~。
自分ちも見失うほど真っ暗になるのがわかってるからさぁ。
今後のネタにもあるんだけど、
地元の人が捜索に出たりとかもあるからねぇ。
・・・と、元札幌モンは地元ヅラするのであった。えへへ。