2024年05月10日

つがいのタヌキ

4/18。
日々お陽さまの勢いが強くなり、暖房を消す時間が長くなってきた。
あれだけ積み上がって「いつになったら融けるんだろう」と思っていた雪も、
みるみる面積が小さくなっていく。
融雪剤にと撒いたもみ殻燻炭の場所はもちろんのこと、
周囲もガンガン融けだして、いま裏原野も、山裾も、畑候補の台地も、
土が露出している面積の方が圧倒的に多くなった。
いずれここ一帯を覆うだろう笹薮も、重い雪から解放されてむっくり起き上がってきている。
日ごとに、というより朝夕で風景がガンガン変わっていく。
発足の春は、駆け足どころか全速力で疾走中だ。
日の出・日の入りの時間を確認したら、4:44と18:24だった。
山に囲まれた発足では、どちらも30分ほどずれるんだけどね。

ゴミを出した後だから、9時過ぎくらいだったろうか。
ダーリンとコーヒー飲みながらまったり過ごしていたら、視界に何かがよぎった。
見ると、タヌキがおうちの前の道路をトコトコ歩いている。
「ダーリン、タヌキだよっ!」と声をかける。
少し距離を置いて、もう一匹も歩いてきた。
2匹とも、道路から方向を変え、おうちに向かってきた。
駐車しているステーションワゴン君の横を通って、庭のウッドペッカーの木の下へ。
うわ~、近い。息を殺してそっと見守る。
黒っぽい方が雄、少し茶色っぽい方が雌なんじゃないかと思う。
雌は道路沿いの側溝脇を、雄は庭の中を縦横無尽に、
くんくんと臭いを確かめながら歩き回る。
まだ冬毛で もこもこしている。肩幅があるせいか、ひねりの入った歩き方。
真後ろから見ると丸い毛玉がもそもそ蠢いているみたいで、なんとも愛嬌がある。
庭から奥の原野へ向かっている様子で、視界から消えてしまった。
急いで2階へ移動し、庭を見渡せる窓からタヌキの姿を追う。

農業ハウスの周囲をウロウロした後、角にちょこんと座った。
庭を渡らずに側溝脇を歩いていた雌も遠回りして合流し、
2匹で丸くなって背中を合わせて寝転んだり、毛繕いをし合ったりしている。
仲良しだなぁ。いつもこうやって睦みあっているのかなぁ。
建物の陰なので道路を行きかう車にも怯えることなく、のんびりと休憩している。
こんな昼間に、里に下りてきて まったりしているなんて。
発足って、本当に豊かなところだなぁ。

早々に観察をやめて階下へ下りて行ったダーリンが、
「ちょっと用事足してくる」と出かけて行った。
一緒に階下に下りて、キッチンから裏原野を見ると、タヌキ達も裏原野に移動していた。
雌は裏原野でも農業ハウス脇を注意深くゆっくり移動し、
ウロウロ動き回る雄が、時々雌の所に戻って来ては、またウロウロと離れていく。
くんくん、もそもそと、ゆっくり原野を歩き回り、
最後は2匹で裏山に消えて行った。

あ~、楽しかった。
もしかして、あの雄は、物置で箱罠にかかった子だろうか。
だとしたら、怖い思いをさせてゴメンネ。
ダーリンは、「最後の晩餐ソーセージを食べた子が、カノジョを見せに来た」と
思ったらしい。
だ、だとしたら、カノジョに「ここん家はニシンやソーセージをくれるよ」と
紹介しているのか? か、軽い餌付けをしちゃったのか?
それはそれで、困るけど。

何はともあれ、もう危害は加えないから、また遊びにおいで。
私は愛嬌たっぷりの君たちに、ぞっこんだよ。
ラベル:発足 タヌキ 箱罠
posted by BERA at 08:56| Comment(0) | 厚田の野生生物 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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