2024年05月17日

原野の開墾に手をつける

GWも過ぎて、峠越えのバイクの音も少なくなった。
2ヵ所の畑候補、裏原野と台地原野。
どちらも移住してからの季節は、盛大に2mほど伸びたススキと笹が行く手を阻む
手強い原野だが、冬の雪の重みで倒伏していて現在は歩くのに不便がない。
法面や崖の斜面は倒伏していた笹が立ちあがって、すでに立派な藪。

裏原野はおうちから様子が見えるので、本当はここを畑にしたい。
が、かなり谷地っ気で、あちこちに、流れも浸みこみもしない水が溜まっている。
この水はけの悪さは大々的な環境改善をしないと栽培は難しいと判断。
水路をはさんで地域の耕作放棄地が隣接しているが、
植栽はかなり種類に富んでおり、背の低い草たちが青々と茂っている。
それに比べて、ウチの裏原野は2m越えのススキが
ほうぼうに向かって倒れており、その、笹のように固い茎が
何年分もの量で覆っていて、枯色。
隣接地のような環境なら、多少耕すのが大変でも作物は育ちそうだが、裏原野は・・・。

台地の原野は、見た目は裏原野のように倒れたススキたちに覆われているが、
土の状況は全く違う。
裏原野は放置しておけば泥炭地になりそうなジクジクした感じがあるが、
台地の原野は乾いていて、あんなに植物に覆われていた割にはカッチカチに固い。
実際に鍬を入れてみないと分からないが、
裏原野よりは植栽が豊富なので、しっかり腐植できる状態を作れば可能性はありそうだ。
剣先スコップを入れてみる。
まったく歯が立たない。
何故こんなに固い? 枯れた植物たちが堆積しているはずだし、
伐採した際の小枝やおがくずだって たくさんあるはずなのに?

無理やりゴリゴリと掘ってみると、石が多くて、多くて。
石を取り除きながら少し深く掘り進めると、
腐植した黒土は2cmも無かった。
その下は、石と粘土がガッチリ手を結んだ、空気がまったく通らない土。
粘土の色がすこし青みがかっているので、空気が通らず腐敗しようとしている、
いわゆるグライ層になりかけている土だった。
わぁ、こりゃあ手強い。
この土が空気も水も通すようにならなければ、作物は育たない。
なるほど、だから深く荒い根を張る植物ばかりが居るのか。

植物は、地面を鏡の面に見立てると、地上と地下は同じようになっているという。
この背の高い、ザクザクした植物たちは、
それだけ深くまで根を突き通さないと水を吸い上げられない土地だから、
この背の高さなのか、と妙に納得した。
本来なら、重機を入れてある程度の深さまで起こして、
水はけと水持ちをよくする資材を投入して土壌改善をするのだろう。
でも、重機が入るという事は、より重量を土にかけることでもあるので、
できれば手作業でなんとかしたい。
ハードルが高すぎるだろうか。でも、やってみたいことは、実行なのだ。
ちょっと掘っただけで早速腰痛になる。スコップが入らない固い土は、腰に来るぜ。
ここは一旦撤退し、作戦を練ろう。


おうちに入ろうとしたら、長いアオダイショウが居た。
一瞬びっくりしたが、アオダイショウはおとなしいし、毒もないと聞いた。
おうちに入って来る訳でなし、やり過ごそう。
庭を見ながら一服していたら、アオダイショウがウッドペッカーの木の方へ
うねうねと移動していくのが見えた。
そういやあ、去年はいっぱい抜け殻を見たなぁ。
私から見ると笹ばかりの暮らしにくそうな森なのに、彼らは健やかに生きているなぁ。

空気も水もうまく動かない土地で、深く根を突き通して生きる背の高い植物たち。
笹しかないと思われる藪でも豊かに生きるアオダイショウ。
なんだか、ヒントがもらえそうな予感。
posted by BERA at 09:23| Comment(0) | 厚田民としての生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください