猫たちの外遊びはこの探検から始まった。
彼らにしてみれば階段のような段差であろうデコボコした雪道を、
匂いを嗅ぎながら そろり、そろりと進んでいく。
落雪が屋根の高さまで積み上がって、すっかり窓を塞いでいた所に、久々に窓が出現した。
まずはそこを覗き込んで、くんくん、と探索。

猫たちを視界に収めつつも、私は裏原野を覗きに、
おうちの裏手に向かってできたキャタピラの坂を登ってみる。
う~ん。雪が少なかった去年に比べて、雪深い感じがするなぁ。
おうちの裏の積雪も、去年より50cmくらいは高い気がする。
しげしげと眺めていると、猫たちが窓の探索を終えて追いついてきた。
そのまま原野へと下りていく。君たち、初踏破だね。
そこは春になったら大きな草で ぼうぼうだから、今のうちだぞ。

そして、すっかり足元が隠れた白樺の木登りを始めた。
いつものオンコの木と違って、とりつく枝が少ないから降りるのは大変だよ。

なかなか白樺から下りて来ないので猫たちを外に残したまま、
仕掛けていた洗濯機の様子を見におうちに戻る。
二階で洗濯物を干していたら、近くで猫の声。
庭で鳴いているのかしら、と窓の外を見ると、
なんと窓のすぐ下の屋根に、猫たちが登ってきていた。
ああ、そうか。さっき探索していた窓の横は、
屋根に繋がる雪がまだ壁伝いにへばりついていたもんね。あそこから登ったんだな。
窓を開けると、2匹ともおうちの中に戻ってきた。
玄関から出て、窓から戻る。自由だなぁ。
雪が融けるまでは、屋根も新しい遊び場として楽しむんだね、君たちは。