2025年03月15日

ダーリンの眼科受診

援農最盛期の中でお休みをもらい、札幌にダーリンの眼科受診にやってきた。
出がけに玄関でバタバタと、外へ出ようとする猫たちを阻止しながら出てきたら、
姉に届けたかった黄色いチューリップの花束をトドックの箱の中に置き忘れてきた。
なんか、ひとつを気にすると他が飛んでしまうんだなぁ。まったくポンコツだ。
トドックの配達までには帰宅が間に合わないと思うが、
黄色い花束を見て、トドックの配達員さんはプレゼントだと思うかしらねぇ。


一昨日、「木曜はお休みをもらったから眼科に行くよ!」と言うと
「来週にしようかなぁ」と答えるダーリン。
「どうして?」と聞くと「心の準備が・・・」と言う。
「却下、却下! 予約できる眼科を調べたから、どこへ行くかは希望を聞くよ! 」と
渋るダーリンを承知させて迎えた今日。
駐車場から病院に入るまでの道も、入口のドアも、
改めてびっくりするほど見えていないダーリン。
おうちではカラダが憶えている位置関係だからか、さほど不便そうではないが、
知らない場所ではここまで見えていないんだと思い知った。

問診票も見えにくそうなので代筆した。
その時、「いつからの症状か」という設問に、「3年位前から」と答えたことに驚いた。
明らかに雪のコントラストが見えていないと気づいたのが昨冬だったので、
1年位前からだと思っていたが、そんな前からだったのか!
そういえば、移住前から「眼鏡が合わない、合わない」と言っていたことを思い出す。
「なんか見えてないから運転が心配だなぁ」と思ってからも、
指摘すればケンカになるので無理に病院へ行くことを勧めなかったことを後悔した。

視力検査の際も、あまり見えていないことに気付いた看護師さんが
椅子の位置を触らせて教えてくれたり、
移動時に「肩につかまってください、移動しますよ」と誘導してくれたりしながら、
診察室に入る。
核膜はキレイなのでそれが原因ではないだろうという。
眼圧が高く、緑内障の可能性が高いが、すでに重度だと診断された。
左目はほぼ失明状態で、真っ白な視界。目の前で手を振ってもらって影がわかる程度。
右目の眼圧も同様に高く、傷んでいない視神経は半分以下しか残っていない。
「眼圧を下げる目薬を処方しますが、この状態から改善することはありません。
今の状態をいかに長く維持、もしくは進行を遅らせるかという治療になります」とのこと。
「この状態なら障碍者認定もおりますよ」とも。
2週間後の診察では詳しい視野の検査と、眼鏡合わせについて相談することになって
初診は終わった。


私もどこかで覚悟はしていたが、いざ突き付けられるとショックだった。
3年前といえば、移住の話が持ち上がった上に、勤務環境も過酷な、
公私とも慌ただしかった頃から、ということになる。
頼ってばかりで無理をさせちゃったんだなぁ。
せめて私が気が付いた1年前でも、ケンカせずにうまく病院に連れていけたら。
病院嫌いを意固地にさせない言い方はなかったんだろうか。
そんな自責の念がふつふつと湧いてくる。


診察のあと、「肝心のチューリップを置いてきちゃった」と言いつつ、
姉と落ち合ってランチした。
心配してくれたが、姉も来週は名古屋に行かなければならず、大変そうだ。
姪が骨折したので孫たちの世話で手伝いに行くらしい。
姉だって去年骨折した足首のボルトを抜く手術が4月に控えている。
「なんか皆が皆、それぞれポンコツになってきたねぇ」と笑い合って別れた。


厚田に帰ってきて、おうちに入ると
トドックさんは置き忘れた花束をそのまま残していってくれていた。
猫たちはいつものように賑やかに迎えてくれる。
視野が狭いダーリンの足元にじゃれついて、見えずに蹴っ飛ばされたりしても、
変わらずにダーリンが大好きな猫たち。
そうだよね、君たちはダーリンがどういう状況でも変わらずにいてくれるよね。
私も、素直に君たちのようにいようねぇ。
だって、昔から「今後ハゲようが太ろうが、変わらず大好きだ」と思ってるもん。

いつまでダーリンの視力がキープできるかはわからないけど、
お互いできることを探して、淡々と、丁寧に暮らして行くだけさ。
ひとつだけ、決めたんだ。
見えなくなるその時まで、ダーリンの眼に映る私は、いつも笑顔でいようって。
ラベル:眼科 緑内障
posted by BERA at 21:06| Comment(2) | 厚田民生活 二巡目 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
勇気ある受診に、まずはお疲れ様でした。
辛い診断で、私でさえ膝がくず折れました。でも、病院に行って、今が分かって良かったと、本当に勇気ある受診だと思いました。
BERAさんと、ダーリンを、ぎゅーーーーっと抱きしめてます、心の中で。
Posted by えまママ at 2025年03月16日 19:52
>えまママ様
あったかいね、やさしいね。
ぎゅーーーーっと抱きしめられているのを感じます。
ありがとう、ありがとう、ありがとう。
今後どうなるのかはわからないし、怖いけれど、
どうすればよかったかじゃなく、どうしていこうかを考えていきます。
Posted by BERA at 2025年03月16日 21:09
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